数理物理学研究室

教官名教官研究室備考(実験室など)
清野(せいの) 光弘(みつひろ)理系複合棟505理系複合棟502

研究テーマ

非線形物理の理論的・計算機実験的研究

昆虫の翅の形態形成機構・昆虫飛翔の物理・磁性体の臨界現象・複雑系の科学・量子情報(量子誤り訂正や量子回路設計など)

研究内容

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最近、コンピュータやインターネットなどが発達して様々な現象を解析ができるようになりました。コンピュータシミュレーションは研究する上で大変重要です。本研究室では、実験やシミュレーションで得られた情報を基礎に理論構築を行っております。現在、有翅昆虫の飛翔メカニズムと翅のパターン形成メカニズムの解明・ランダム磁性体の理論的研究やスピングラス理論の情報科学への応用などを研究しております。

研究の特長

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1. 昆虫は飛行機の飛行と違って飛び方が多彩です。風の流れをよんで翅(はね)を動かし、トンボなどはホバリング(空中静止)や滑空を簡単にやってのけてしまいます。一見、トンボは頑丈そうで硬い翅を持っていて、飛行機と同じ飛び方をしそうなのですが、助走をせずに翅を自由自在にコントロールして飛翔します。つまり、これは飛行機と同様の流体力学的な説明だけでは困難であることを示しています。この飛翔を物理的に説明することが本当に可能だろうかという素朴な思いから、本研究室で昆虫飛翔の物理的研究が始まりました。さらに、飛翔を裏付ける翅の形態においても、大抵羽化での翅のパターン形成(幼虫の翅芽(翅の原型)から成虫の翅への生成過程)には特別な物理学的・生物学的意味が隠されていて、このような翅の成長に関する未知の法則を探り出すべく研究しています。

2. 有翅昆虫の飛翔メカニズムと翅のパターン形成メカニズムの解明については、現在ウスバキトンボとクマゼミの翅に注目して研究を進めています。琉球大学周辺で5月から7月の下旬までに羽化を観察できます。その期間は、研究室の学部4年生や大学院生と一緒にフィールドに出かけて羽化を撮影します。さらに、ウスバキトンボは10月の中旬まで琉球大学校内で沢山飛んでいますから、その間に撮影します。これらの撮影した画像をコンピュータで解析し、コンピュータシミュレーションで行う解析に役立てます。

3. 沖縄県では本州とは異なり長い期間に様々な昆虫を観察できます。ウスバキトンボは本州にも棲息していますが、飛んでいる期間を考えると、沖縄が長期間であるという利点がありますので、昆虫の翅の物理的研究にはもってこいの場所と感じています。

4. アメリカやドイツなどでは、翅の斑紋パターンについての形態形成機構についての研究が盛んですが、本研究室で研究している対象は斑紋パターンではなく翅脈のパターン(傘の骨のようなもの)であり、その構造・機能・パターン形成に多大なる関心をよせて研究しています。また、飛翔については、今日まで様々な研究報告がなされておりますが、翅の構造に注視した研究はいまだ少数であると思われます。

卒業研究

これまでの研究テーマ

使用テキスト等

テーマに応じて適宜決定する.

学生への一言・他 

これを読んでいるあなたは,いま何に興味を持ち取り組んでいますか?興味があること(好きな分野)に長い時間をかけても,苦にならないですよね.好きなことをしている時間ほど早く過ぎるという経験は,誰にでもあることです.それをやり通す実行力と持続力が自然に出てくるからですね.いまこそ,あなたの興味がある分野の学問を,徹底的に勉強できるチャンスです.十分に基礎力をしっかりつけて,邁進していって下さい.あなたの目指す将来の夢(目標)が,達成出来るよう頑張って下さい.

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Last-modified: 2007-08-15 (水) 14:04:25 (6098d)