*弱値と弱測定:新しい量子物理量の物理的意味とその精密測定への応用 [#gc3ae21a]
-物理学特別セミナーH
-物理学セミナーVIII

-講師: 筒井泉(高エネルギー加速器研究機構 素粒子原子核研究所)
-日程: 令和元年9月24日(火)から26日(木)
-教室: 複202
-単位: 1単位
-履修条件: 学部4年次、大学院生

-授業内容と方法
>その創成から既に100年近く経つ量子力学は、現代では科学技術を支える最大の基盤となっており、また21世紀の量子情報科学のリソースとして期待されるなど、その重要性がますます大きくなっている。それにも拘わらず、アインシュタインとボーアの論争などで知られるように、量子力学においては物理量の実在性や量子状態や測定過程に関する根幹的な疑問が多く残されたままになっており、現在でもこれらの基本的概念の統一的な解釈が存在しない。この講義では、量子力学とはいったいどのような学問かを知るために、その理論的体系を整理して述べ、その上で量子力学の基本的概念の問題点を明るみに出すEPRパラドックス、コッヘン・スペッカー定理、ベル不等式について解説する。さらに、これらを通して明らかになる量子物理量の局所実在性の破れや、波動と粒子の2重性の意味について議論し、最近、このような問題へのアプローチとして提案されている波動関数の解釈や、新しい量子物理量としての弱値について説明を加えたい。


*重い電子系の物理 [#rfed5835]
-物理学特別セミナーB
-物理学セミナーII

-講師: 大貫惇睦
-日程: 平成31年4月24日(水)より
-教室: 理学部A313講義室
-単位: 1単位
-履修条件: 学部4年次、大学院生

-授業内容と方法
>物性物理学は通常、物質の構成、格子振動、金属電子論、半導体と光物性、誘電的性質、超伝導、磁性のような分類でまとめられている。これらの基本的考えをすべて理解した上で、新物質の解明にチャレンジすることが大切である。重い電子系の物理を意識しつつ、物性物理学を全般的に学ぶ。黒板での講義なのでノートを持参すること。講義日程は、4/24 より毎週水、木の1限目に予定している。(4/24, 4/25, 5/8, 5/9, 5/22, 5/23, 5/29)

-達成目標
>一般的な物性物理学の教科書の内容が理解できるようになること

-評価基準と評価方法
>出席とレポートで評価する。毎回基本となるレポートを出題し、次回講義までに提出してもらう。

-授業計画
--格子振動と格子比熱(4/24)
--バンド理論と物質の分類(4/25)
--超伝導(5/8)
--磁性1(5/9)
--磁性2(5/22)
--固体の電気抵抗、比熱、磁化率、磁化(5/23, 5/29)

-教科書
>授業登録の際に配布する授業案内に示す URL より,テキストをダウンロードすること。それを教科書として用いる。事前に予習しておくように。

-事前・事後学習
>レポートを通して、授業内容を改めて考える。

-参考書
--物性物理学 大貫惇睦編著(朝倉書店)
--重い電子系の物理 上田和夫、大貫惇睦著(裳華房)

-オフィスアワー
>平日12:00 〜 13:00(理学部本館 A107)

-メールアドレス
>onuki.yoshichika_at_gmail.com(_at_ を@に変えてください)

*一般相対性理論 [#tbe8f31b]
-物理学特別講義A
-講師: 久高 将壽 
-講義日程: 毎週水曜日5時限目(6時限目までの延長日もあり)
>※初回講義は4月24日(水)6時限目・A311ゼミ室に集合

-登録期間: 4月10日(水)〜4月24日(水)16:00まで

-登録場所: 物理系事務室  

-授業内容と方法
>一般相対性理論は重力の理論です。リーマン幾何の基礎とテンソル計算の手順を手ほどきします。

-達成目標
>簡単なテンソル計算ができること。一般相対性理論の考え方が理解できること。Einsteinの重力場の方程式の最も簡単な解き方(シュバルツシルトの解)理解できること。

-評価基準と評価方法
>レポートを課しその内容で評価する。

-授業計画
--第1回.特殊相対性理論の復習
--第2回.重力の特性、等価原理
--第3回. Minkowski時空の扱い、計量の導入
--第4回.一般相対論の基本要請 
--第5回. Riemann幾何学、平行移動、測地線の方程式
--第6回.曲率テンソル、リッチテンソル、アインシュタインテンソル
--第7回.重力場の方程式 
--第8回.Newton近似とpost Newtonianの近似
--第9回. シュバルシルトの解
--第10回.ブラックホールの特性
--第11回.重力波(線形近似)
--第12回.一般相対論の解の意味
--第13回.宇宙論への応用
--第14回.宇宙論への応用2
--第15回.あらためて一般相対論とは何か・
--第16回.レポート提出
 

-事前学習
>テンソル計算は復習すること。

-事後学習
>物理的内容に数式がどう対応しているか考察すること。じっくりと考えると相当大きな力になります。

-教科書
--ディラック「一般相対性理論」 ちくま学芸文庫

-オフィスアワー
>講義終了後教室にて


*量子情報理論 [#of808049]
-物理学特別セミナーC
-物理学セミナーIII

-講師: 宇賀神 知紀(OIST)
-日程: 平成31年4月10日(水)より
-教室: 理学部A313講義室
-単位: 1単位
-履修条件: 学部3,4年次、大学院生

-授業内容と方法
>量子エンタングルメントは、量子力学に特有な(非局所)相関である。この概念はアインシュタイン、シュレーディンガーらによって発見され、量子力学の奇妙さを浮き彫りにした。近年、量子エンタングルメントを情報とみなし、積極的に用いることで 従来とは全く異なる原理で動く計算機(量子コンピューター)が作れることが分かり、盛んに研究されている。この研究分野は量子情報理論と呼ばれている。 本講義で量子情報理論の基礎について解説する。必要な量子力学の知識を復習したあと、量子エンタングルメントとその応用(EPRの議論、Bellの不等式、量子テレポーテーション)について説明する。次に量子計算とは何かを説明し、最後に具体的な量子アルゴリズムについて触れる。

-達成目標
>IBMQ([[https://quantumexperience.ng.bluemix.net/qx/editor]])を用いて実際に量子コンピューターを動かすことが出来るようになること。

-評価基準と評価方法
>レポートによる。

-授業計画
--1.量子力学の必要知識のまとめ(1)
--2.量子力学の必要知識のまとめ(2)
--3. EPRの議論とBellの不等式 
--4.古典計算
--5.量子計算と量子ゲート
--6.具体的な量子アルゴリズム(1)
--7.具体的な量子アルゴリズム(2)


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[[2018年度の特別講義]]

[[2017年度の特別講義]]

[[2016年度の特別講義]]

[[2015年度の特別講義]]

[[2014年度の特別講義]]

[[2013年度の特別講義]]

[[2012年度の特別講義]]

[[2011年度の特別講義]]

[[2010年度の特別講義]]

[[2009年度の特別講義]]

[[2008年度の特別講義]]

[[2007年度の特別講義]]


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