&color(Red){★平成27年7月2日(木)16:20-17:20};

''場 所:'' 理学部313教室

''講演者:'' 谷口 敬介 先生 (琉球大学理学部物質地球科学科物理系)

''講演題名:''「ブラックホール−中性子星連星の一般相対論的準平衡解」

''講演概要:''

> ブラックホールと中性子星は、太陽の8倍以上の質量を持つ恒星がその一生を終えて燃え尽き、超新星爆発を起こしたあとに残される天体です。これらの天体は重力が非常に強いので、一般相対論を用いて研究する必要があります。
> ブラックホールと中性子星が連星系を構成している場合(ブラックホール−中性子星連星)、その軌道運動によって重力波が発生します。重力波とは一般相対論で存在が予言されている、時空のゆがみが伝わっていく波のことです。重力波が放出されると、連星系からエネルギーと角運動量を持ち去ってしまうので、連星間距離は徐々に縮まり、最後には合体します。これらの現象で放出される重力波を含む、さまざまな重力波の直接観測を目指して、現在、レーザー干渉計と呼ばれる観測装置が稼働を開始しつつあり、近い将来、実際に観測されると期待されています。

> 本講演では、ブラックホール−中性子星連星が徐々に連星間距離を縮めて合体に至る過程のうち、合体直前段階を取り上げ、2006年以降本格化した一般相対論を用いた研究の進展について、準平衡解に重点を置いた解説を行います。

&color(Red){★平成27年9月3日(木)15:00-16:30};

''場 所:'' 理学部313教室

''講演者:'' 武藤 哲也 先生 (島根大学大学院 総合理工学研究科)

''講演題名:''「動的平均場理論の視点から見た重い電子系」

''講演概要:''
>現在の強相関電子系の理論的研究手法の一つとして確立された 動的平均場理論の原理を解説し,近藤効果から重い電子系の研究 に至る研究の流れと動的平均場理論の方法論的な位置づけの対比を通じて,重い電子系の特異な諸物性を理解する試みを紹介する.


&color(Red){★平成27年11月5日(木)16:00-};

''場 所:'' 理学部313教室

''講演者:'' 田越 秀行 先生 (大阪市立大学 大学院理学研究科 数物系専攻)

''講演題名:''「KAGRAと先進的重力波検出器によるコンパクト連星合体からの重力波の観測」

''講演概要:''
>重力波は一般相対論が予言する時空のゆがみの波動であるが,非常に微弱であるために,一般相対論が誕生して100年となる今年でもまだ直接検出はされていない.この重力波の直接検出を目指した第2世代の地上レーザー干渉計検出器の建設が進められており,アメリカのadvanced LIGO検出器は2015年9月から最初の観測を開始した.日本の重力波検出器KAGRAも、今年度中に最初の観測運転を行う計画である.一般相対性理論の重要な予言の一つである重力波の直接検出は、それ自体、一般相対論の検証となるだけでなく,宇宙を観測する新たなる手段を我々に提供することになるであろう。本講演では、検出器建設状況に簡単に触れた後、現在最も有望なターゲットとされる,コンパクト連星系の合体について,その観測によってなされるであろう、物理学的、天文学的成果への展望について講演者の最近の研究を交えながら紹介する.



&color(Red){★平成27年12月17日(木)16:20-};

''場 所:'' 理学部313教室

''講演者:'' 藤 秀樹 先生 (神戸大学大学院  理学研究科)

''講演題名:''「強相関電子系の核磁気共鳴〜f電子系の超伝導の理解を目指して〜」

''講演概要:''
>U化合物超伝体では、磁性と超伝導の共存状態やスピン3重項超伝導状態などが見つかっている。その研究の歴史は古く1980年台までさかのぼるが、未だにホットな研究課題である。その大きな理由は、Ceなどのf1電子系に比べf電子のもつ局在性と遍歴性のためf電子状態が定まらず、理論的にも単純な描像では描けないことが挙げられる。本講演では0.85ケルビンで超伝導を示すUBe13の最近の進展を中心に、核磁気共鳴の結果を踏まえ、次第に明らかになりつつあるウラン系超伝導体の特異な常伝導・超伝導特性とあわせて講演したい。

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