「行列のできる物理屋をめざす」(その2)
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#mathjax()
*「根底からの物理」行列のできる物理屋をめざす(その2) [...
前回同様固有値や固有ベクトルについて説明した後、その意味...
${\bf M}$を行列とする。${\bf M}\vec v=\lambda \vec v$を満...
物理では行列${\bf M}$を何回もかける計算をしなくてはいけな...
$$
\exp({\bf M})=\sum_{n=0}^\infty {1\over n!}{\bf M}^n
$$
を計算することもある。固有ベクトルに対してであれば、
$$
\exp({\bf M})\vec v=\exp(\lambda)\vec v
$$
とできるわけである。
&color(Green){固有ベクトルじゃないベクトルだと計算できな...
&color(Red){固有ベクトルじゃない時は、固有ベクトルを使っ...
2次元であれば独立なベクトルは2個しかないので、2個の固...
$$
\vec V=\alpha\vec v_1+\beta\vec v_2
$$
として、$\alpha,\beta$を適切に選べば表現できる。それぞれ...
$$
\exp({\bf M})\vec V=\alpha \exp(\lambda_1)\vec v_1+\beta ...
$$
と計算できる。
**複素数固有値の意味 [#ga52bf0d]
前回ちょっとだけ触れた、複素数の固有値についても、例として
$$
{\bf M}=\left(\begin{array}{cc}0&-1\\1&0\end{array}\right)
$$
という行列を考えた。この行列は
#ref(rotM.png)
のような、90度回転の行列である。
固有ベクトルが「変換で変わらない方向」を表現しているのだ...
具体的にこの行列で計算してみると、
$$
\lambda^2 +1=0
$$
で、$\lambda=\pm {\mathrm i}$という答が出てくる。つまり、...
「虚数の固有値とはなんだ!」と言いたくなるところだが、90...
$$
{\bf M}^2 \vec v= -\vec v
$$
である。つまり自乗して$-1$になるのだから、$\pm {\mathrm i...
「複素数で固有値を求めたとしても、それは役に立つのだろう...
$$
{\mathrm d \vec v\over \mathrm d t}={\bf M}\vec v
$$
のような微分方程式を解く時、解は
$$
\vec v = \exp({\bf M}t)\vec v_0
$$
のようになるのだが、もし我々が複素数を知らなかったら、$\l...
**行列式の意味 [#l86a269d]
ここで、プログラムで行列式の値を出して、「どんな時に行列...
#ref(det1101.png)
#ref(det11051.png)
#ref(det1111.png)
#ref(det11151.png)
#ref(det1121.png)
みているとわかるように、行列式=0とは、変換後の面積が0だと...
#ref(detim.png)
という意味がある。3次元の場合は頭に思い浮かべて欲しい。...
行列式が0の行列には逆行列がない。それは「有限の体積を体積...
ただし、行列式で定義された面積や体積には「負」が有り得る...
#ref(Epm.png)
この取り決めのため、行列式には、
\begin{equation}
\det
\left(
\begin{array}{cccc}
M_{11}&M_{12} &M_{13} &\dots \\
M_{21}&M_{22} &M_{23} &\dots \\
M_{31}&M_{32} &M_{33} &\dots \\
\vdots&\vdots&\vdots&\\
\end{array}
\right)
=-\det
\left(
\begin{array}{cccc}
M_{12}&M_{11} &M_{13} &\dots \\
M_{22}&M_{21} &M_{23} &\dots \\
M_{32}&M_{31} &M_{33} &\dots \\
\vdots&\vdots&\vdots&\\
\end{array}
\right)
\end{equation}
のように、となりあう列を取り替えると符号がひっくり返ると...
また、
\begin{equation}
\det
\left(
\begin{array}{cccc}
M_{11}&M_{12} &M_{13} &\dots \\
M_{21}&M_{22} &M_{23} &\dots \\
M_{31}&M_{32} &M_{33} &\dots \\
\vdots&\vdots&\vdots&\\
\end{array}
\right)
=
\det
\left(
\begin{array}{cccc}
M_{11}+kM_{12}&M_{12} &M_{13} &\dots \\
M_{21}+kM_{22}&M_{22} &M_{23} &\dots \\
M_{31}+kM_{32}&M_{32} &M_{33} &\dots \\
\vdots&\vdots&\vdots&\\
\end{array}
\right)
\end{equation}
のように、ある列の定数倍を別の列に対しても行列式は変化し...
#ref(onajiS.png)
このようにして、
----
- ある行(列)の定数倍を、別の行(列)に足したり引いたり...
- ある行(列)と別の行(列)をいっせいにとりかえてもよい...
----
という操作を続けていくことで、行列式を計算することができ...
----
↓コメントなどは以下にどうぞ。
- !S!WCRTESTINPUT000001!E! -- [[!S!WCRTESTINPUT000000!E!]...
#comment
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*「根底からの物理」行列のできる物理屋をめざす(その2) [...
前回同様固有値や固有ベクトルについて説明した後、その意味...
${\bf M}$を行列とする。${\bf M}\vec v=\lambda \vec v$を満...
物理では行列${\bf M}$を何回もかける計算をしなくてはいけな...
$$
\exp({\bf M})=\sum_{n=0}^\infty {1\over n!}{\bf M}^n
$$
を計算することもある。固有ベクトルに対してであれば、
$$
\exp({\bf M})\vec v=\exp(\lambda)\vec v
$$
とできるわけである。
&color(Green){固有ベクトルじゃないベクトルだと計算できな...
&color(Red){固有ベクトルじゃない時は、固有ベクトルを使っ...
2次元であれば独立なベクトルは2個しかないので、2個の固...
$$
\vec V=\alpha\vec v_1+\beta\vec v_2
$$
として、$\alpha,\beta$を適切に選べば表現できる。それぞれ...
$$
\exp({\bf M})\vec V=\alpha \exp(\lambda_1)\vec v_1+\beta ...
$$
と計算できる。
**複素数固有値の意味 [#ga52bf0d]
前回ちょっとだけ触れた、複素数の固有値についても、例として
$$
{\bf M}=\left(\begin{array}{cc}0&-1\\1&0\end{array}\right)
$$
という行列を考えた。この行列は
#ref(rotM.png)
のような、90度回転の行列である。
固有ベクトルが「変換で変わらない方向」を表現しているのだ...
具体的にこの行列で計算してみると、
$$
\lambda^2 +1=0
$$
で、$\lambda=\pm {\mathrm i}$という答が出てくる。つまり、...
「虚数の固有値とはなんだ!」と言いたくなるところだが、90...
$$
{\bf M}^2 \vec v= -\vec v
$$
である。つまり自乗して$-1$になるのだから、$\pm {\mathrm i...
「複素数で固有値を求めたとしても、それは役に立つのだろう...
$$
{\mathrm d \vec v\over \mathrm d t}={\bf M}\vec v
$$
のような微分方程式を解く時、解は
$$
\vec v = \exp({\bf M}t)\vec v_0
$$
のようになるのだが、もし我々が複素数を知らなかったら、$\l...
**行列式の意味 [#l86a269d]
ここで、プログラムで行列式の値を出して、「どんな時に行列...
#ref(det1101.png)
#ref(det11051.png)
#ref(det1111.png)
#ref(det11151.png)
#ref(det1121.png)
みているとわかるように、行列式=0とは、変換後の面積が0だと...
#ref(detim.png)
という意味がある。3次元の場合は頭に思い浮かべて欲しい。...
行列式が0の行列には逆行列がない。それは「有限の体積を体積...
ただし、行列式で定義された面積や体積には「負」が有り得る...
#ref(Epm.png)
この取り決めのため、行列式には、
\begin{equation}
\det
\left(
\begin{array}{cccc}
M_{11}&M_{12} &M_{13} &\dots \\
M_{21}&M_{22} &M_{23} &\dots \\
M_{31}&M_{32} &M_{33} &\dots \\
\vdots&\vdots&\vdots&\\
\end{array}
\right)
=-\det
\left(
\begin{array}{cccc}
M_{12}&M_{11} &M_{13} &\dots \\
M_{22}&M_{21} &M_{23} &\dots \\
M_{32}&M_{31} &M_{33} &\dots \\
\vdots&\vdots&\vdots&\\
\end{array}
\right)
\end{equation}
のように、となりあう列を取り替えると符号がひっくり返ると...
また、
\begin{equation}
\det
\left(
\begin{array}{cccc}
M_{11}&M_{12} &M_{13} &\dots \\
M_{21}&M_{22} &M_{23} &\dots \\
M_{31}&M_{32} &M_{33} &\dots \\
\vdots&\vdots&\vdots&\\
\end{array}
\right)
=
\det
\left(
\begin{array}{cccc}
M_{11}+kM_{12}&M_{12} &M_{13} &\dots \\
M_{21}+kM_{22}&M_{22} &M_{23} &\dots \\
M_{31}+kM_{32}&M_{32} &M_{33} &\dots \\
\vdots&\vdots&\vdots&\\
\end{array}
\right)
\end{equation}
のように、ある列の定数倍を別の列に対しても行列式は変化し...
#ref(onajiS.png)
このようにして、
----
- ある行(列)の定数倍を、別の行(列)に足したり引いたり...
- ある行(列)と別の行(列)をいっせいにとりかえてもよい...
----
という操作を続けていくことで、行列式を計算することができ...
----
↓コメントなどは以下にどうぞ。
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