自然科学のための数学・2015年度第2回

前回では、冪(べき)、すなわち$x^n$の形の関数を考えた。大事なところを確認しておくと、

←次数低い   次数高い→
$\cdots,{1\over x^3},{1\over x^2},{1\over x},1,x,x^2,x^3,\cdots$
$x\ll 1$の時←次数低いほど大事
$x\gg 1$の時次数高いほど大事→

ということである。数学としても大事だが、「自然科学で測定量などを調べて考える」ときもこの「どの項が大事か」という感覚は必要である。

たとえば万有引力は距離の自乗に反比例(${1\over x^2}$の形)だから遠方にいくと大事ではない。我々にとって地球の重力は大事だが火星の重力は大事ではない、というのはこのような式の形から決まっている。

多項式関数

 前節まで、n次式で表された関数を考えてきたが、さらにいろんな冪の関数を足したものを考えていくことにしよう。$5,8x,4x^3y^2,\cdots$などのように、定数と変数のn乗(ここでのnは0以上の整数)になる式を「たんこうしき(monominal)」と呼び、単項式を足して(あるいは引いて)できた式を「こうしき(polynomial)」と呼ぶ。変数(文字)を含まない項は「定数項」と呼ぶ。xnが掛算されている項は「n次の項」と呼ばれる($n=0$の場合が「定数項」である)。最大の次数の項がn次の単項式である多項式は「n次の多項式」と言う。$x^4-3x^2+5$は「$x$に関して4次の多項式」である(「n次の多項式」は「nより小さい次数の単項式」を含んでよい)。

1次関数

 y=ax+b(a,bは定数)の形、すなわち1次の多項式の形の関数を「1次関数」と呼ぶ。ここで、bは0でも構わないが、a≠0である(でないと、1次式でなくなってしまう)。aを「傾き」、bを「切片(またはy切片)」と呼ぶ。1次関数のグラフは正比例同様「直線」となる。

 下の動くグラフでa,bを変化させた時のグラフの変化を実感しよう。xsy
a,bは下のボタンで変えることができるので、いろんな値で関数がどのようなグラフになるのかを実感しよう。

y=
x
+1

 bの意味がx=0のときのyであることは式を見てもわかる。一方aは増加率すなわち~xが1増えたとき、yがどれだけ増えるかという意味を持つ。この「1次の項の係数が増加率を表す」という点は後々重要になるだろう。

 図では、aはまさに「線の傾き」を表現している。

2次関数へ→

2次関数

 y=ax2+bx+cの形、すなわち2次の多項式の形の関数を「2次関数」と呼ぶ。そのグラフは「放物線(parabola)」と呼ばれるこの線は物体を放り投げた時の軌跡なので「放物」と名付けられている。。このページでは、y=ax2+bx+cの形の関数(2次関数)のグラフを見よう。

 a,b,cは下のボタンで変えることができるので、いろんな値で関数がどのようなグラフになるのかを実感しよう。

y=
x2
+x
+1

 これでわかるように$b,c$は放物線の位置を決めるパラメータ関数の独立変数とは別の「変化できる量」をパラメータ(媒介変数)と呼ぶ。であり、$b,c$を変えても形は変わらず、平行移動するだけである。一方、$a$が変化すると放物線の形が変わる。

さらに、↑こんな感じで踊ってみた。2次の係数を変化させた時の放物線の形状変化の感じ。

ここで、↑こんな感じで踊ってみた。1次の係数を変化させた時の放物線の移動の感じ。

 1次の係数$b$の図形的意味はなんだろう??----$c=0$にして、原点付近を見ているとわかる。
 定数項を0にして、2次の係数を固定して$b$を変化させた時の原点付近をよく見ていると、この原点での曲線の傾き具合こそが、この$b$が表現している量であることがわかる。
 今日の授業の最初で述べたように、$x=0$付近ではまず定数項が、次に$x$の1次の項が大きく、それに比べて2次の項は小さい。つまり原点付近だけを見ているときは、1次の項の係数($x=0$での傾き)が重要なのである。
 この「2次の係数はとりあえず忘れて、1次の係数を見れば傾きがわかる」ということは、後で出てくる微分の考え方にもつながるので、重要である。

 では次に3次関数を考えよう。

1次関数へ 3次関数へ

3次関数

 y=ax3+bx2+cx+dの形の関数である。パラメータはさらに一つ増えて4個となっている。下に、a,b,cを変化させた時のグラフの変化の様子を示した(dすなわち定数項の変化についてはy方向の平行移動であることはもうわかるだろうから省略した)。

 x=0の近辺だけを見ると、2次の項の係数(この場合b)がやはり「x=0近辺での曲がり具合」を、1次の項の係数(この場合c)がやはり「x=0近辺での傾き」を表現している(ただしこれはx=0付近でみ)。

 見た目ではわかりにくいかもしれないが、左の図(3次の係数aを変えている図)では、1次と2次の係数は変わってないので、原点(重なりあっている部分)においては傾きと曲がり具合は変化していない。

 2次関数では「上に凸なら山、下に凸なら谷」が一つあるだけだったが、3次関数では山と谷が一つずつ現れる(可能性がある状況によっては山も谷もない。)。それだけ複雑な形となっている。

 このページでは、y=ax3+bx2+cx+dの形の関数(3次関数)のグラフを見よう。

 a,b,c,dは下のボタンで変えることができるので、いろんな値で関数がどのようなグラフになるのかを実感しよう。

y=
x3
+x2
+x
+1
 3次関数においても、$x=0$付近を見ると、1次の項が傾きを表現していることは同じである(上の図でいろいろやってみて確認せよ)。なお、2次の項は$x=0$付近での「曲がり具合」を表現している(これも確認しよう!)。
2次関数 関数の平行移動

関数の平行移動

 ここで関数の平行移動とはどういうものかを考えておこう。

 たとえば$y=x^3+x^2$という関数がある。この関数のグラフを1だけ右に平行移動させるにはどう式を書き直せばよいか?
$x\to x+1$と置き換える?
というふうに間違える例が多い、って話をしたかったところで、絶好の答をありがとう。そして「悪い例」にしちゃってごめんなさい。でもこの間違いする人は多いから安心して。

 $x\to x+1$と置き換えるのが間違いなのは、元の関数が$x=0$の時$y=0$だということに注目するとわかる。これを「右に1平行移動した後の関数」はどうあるべきかというと「$x=1$の時$y=0$」にならなくてはいけない。
 ということは、$x\to x+1$と置き換えて$y=(x+1)^3+(x+1)^2$としたのではダメ(それでは$2^3+2^2になって0にならない!)で、むしろ、$y=(x-1)^3+(x-1)^2$とする、つまり、$x\to x-1$と置き換えることで、今度は$x=1$で$y=0$になる(平行移動した!)。

 グラフをy方向にy0だけ平行移動させるには、yy-y0と置き換えて、y-y0=f(x)という式に直せばよい。

 同様にx方向にx0だけ平行移動させるには、xx-x0と置き換えてy=f(x-x0)という式に変える。両方を同時に行うと、

$y=f(x){\rightarrow}y-y_0=f(x-x_0)$

とすることで、x方向にx0y方向にy0という平行移動が実現する。

 この平行移動によって、

$y= ax^2+bx+c ~~~\to~~~y=a\left(x-x_0\right)^2+b\left(x-x_0\right)+c$

と式が変わるが、結果を展開すれば

$ax^2+\underbrace{(b+2a)}_{新しいb}x+\underbrace{a^2(x_0)^2-bx_0+c}_{新しいc}$

となり、2次の項の係数aは変化せず、1次の項と定数項が変化することになる。逆に言えば、b,cを変化させても起こる変化はグラフの平行移動で、「形」は変わらないということになる。

 もともと、2次関数は三つのパラメータ$a,b,c$を含んでいた(独立変数-従属変数のペアとは別に、「その数を変化させると関数そのものの形が変化する」数を「パラメータ」と呼ぶ)。ところが放物線を平行移動させるとパラメータのうち二つはどんどん変化する。ということは、三つのパラメータのうち一つだけが「平行移動しても変わらない、形を表すパラメータ」なのだということがわかる。

 平行移動は二つのパラメータを持つから、関数そのもののパラメータ(2次関数なら3つ、3次関数なら4つ、4次関数なら5つ…)のうち、「平行移動しても変化しない、形を表現するパラメータ」の数は2個減って、2次関数なら1つ、3次関数なら2つ、4次関数なら3つ…となる。

 ここで不思議(?)なのは1次関数で、上の「2次関数なら1つ、3次関数なら2つ、4次関数なら3つ…となる」ということからすると1次関数の「形を表すパラメータ」は0になりそうだが、「傾き$a$」というのは「平行移動しても変わらない、形を表すパラメータ」である。なんでこういうことになっているのだろう??
 なかなかわかりにくいようなので、1次関数すなわち直線を$x$方向、$y$移動に平行移動しているところを図に描いてみた。

 これからわかるように、1次関数(グラフが直線)の場合に限っては、$x$方向の平行移動と$y$方向の平行移動は同じ意味になる。つまり、1次関数の場合に限り、平行移動によって変わるパラメータは一つしかないので、1次関数の「形を表すパラメータ」は一つ残るのである。

3次関数 受講者の感想・コメント

受講者の感想・コメント

 青字は受講者からの声、赤字は前野よりの返答です。

「多項式関数なんて中学校でほぼやり尽くしただろ?」と思いましたが、パラメータから平行移動を考えるのは面白かったです。平行移動=平方完成ということでしか考えてなかったので、また数学が楽しくなった気がします。
やり尽くしたように思えても、係数と関数の形の関係について、こういう「勘」が働くようになっていないと関数を使う立場としてはまだまだ、関数への親しみ方が足りない。

ジェスチャーが豊富で授業がわかりやすかった。ただ早く、大学で扱えるような微積分を学習したい。
今やっていることも「微積」の心をつかむために必要です。

高校の時に当たり前に使っていたことが改めて理解できた。先生のジェスチャーがおもしろかったです。
身体も使って(^_^;)、数学を理解していきましょう。

1次関数ではx軸方向に平行移動するのも、y軸方向に平行移動するのも同じになるのは知らなかった。実際にグラフを見るのはとても印象に残るので面白かった。
1次関数というのは、ある意味「簡単すぎる関数」なのです。

初めて受講したのでタブレットを使ってする授業とてもわかりやすかったです。関数のこともよくわかりました。
動く図でイメージをつくっていきましょう。

各項が変化するとグラフでどの部分が変わるのかがよくわかりました。
式とグラフを結びつけて理解することが大事です。

関数を決めるパラメータなどについては今まで考えていなかったので面白かったです。
いろんな関数の形がどう決まるのか、式と連結して理解しましょう。

関数のx=0付近の影響の大きさの感覚がなんとなく分かったと思う。
この「付近の影響」という物の見方、大事です。

係数は形を決めるものと位置を決めるものに分けられていると知ったので驚きました。
それぞれの係数にそれぞれの役割があります。

高次の関数でも、x=0付近ではxの係数が傾きを表すという見方をしたことはなかったので、知れてよかったです。
この「付近でこうなる」という考え方が、微分につながっていきます。

グラフの形を係数で変えるんだなぁって思いました。
関数に含まれるパラメータは、それぞれにグラフの形の情報を担ってます。

関数にはパラメータが存在し、そのうち平行移動のパラメータがあるということが分かった。
関数はいろんなものがありますから、それぞれにパラメータを持ってます。

多項式関数の平行移動の仕組みがよくわかった。
平行移動の概念も、大事です。

多項式のそれぞの項が持つ性質や、関数の形を決めるパラメータ、平行移動するパラメータの話がとてもわかりやすく、楽しかったです。
関数の「形」を何が決めるのか、という概念を持っておきましょう。y

1次の係数が原点付近では傾きを表していることがわかり面白いなと思った。また、グラフの形を決めるパラメータと平行移動を表すパラメータがあることが分かり、1次関数においては区別がつかないためパラメータが一つになるなど、初めて聞く話がたくさんありとても為になった。
この「傾き」がどう決まるかというのが、微分を勉強するときとっても大事です。

多項式関数と平行移動をならった!! 高校の時も習ったけど、こんなに細かく習ってなかったら、あんがいたのしかった。
高校のときも、きっといろいろ習ったはずですよ。

高校の授業では一つの決まりとして習っていたことを、ではそれがどうしてこうなるのかという視点からみていくと、これまで見えてこなかったことがわかるようになっていくことは、とても楽しいです。
「なぜ」という視点は常に持ちましょう。自然科学の為です。

平行移動の際、プラスではなくマイナスなのはなんでだろうと気にしたことがありませんでした。理解できました。
数式のいろんなところ、是非気にして、答えを見つけてみてください。

xが0付近が大切な話が面白かったです。x家の近所付き合いを想像しました。肩、お大事に。
近所(数学的には「近傍」という言葉をよく使う)をまず考える、これ大事。

1次関数の平行移動でx方向とy方向の平行移動の本質は変わらないのはなるほどと思った。
1次関数は特に簡単な関数なので、そういうことになります。

大体理解できた。
それはよかった。

今日はついていくことができた。この調子でがんばりたい。
がんばりましょう。

多項式関数、平行移動について。パラメータの存在の発見。
いろいろ話しましたが、納得できましたか?

平行移動のとき、自分も$x_0$を足すのか引くのか迷ったが、図でみるとよくわかった。これからは迷ったときは図を描いてみるようにしたい。
図を書くのは大事です。どんどん書きましょう。

しっかりと関数の法則を復習できてよかった。
それはよかった。

基礎のところだから余裕だろうと思っていたが案外わからなくて少し驚いた。またついていけるように復習したい。
基礎ではありますが、だからこそしっかり理解しておかないとね。

原点付近を注目するのが大事だと分かった。平行移動をきちんと理解できるようにしたい。
はい、どちらも大事です。

家でしっかり復習して、今日の内容は特に定着させたい。
やりましょう。

2次関数のx=0付近ではグラフはほぼ直線とみなせて、1次の項の係数がその傾きを表すことがわかった。
それが後で出てくる「微分」の考え方の第一歩です。

よく使っている関数も、深く考えたりグラフをじっくり見てみると、面白い発見があった。
他の関数についても、深く考えて発見していきましょう。

平衡移動のところを最初間違えていたので、次は間違えないようにしっかり復習したいです。
平行移動で何が起こるか、その意味を考えれば、間違えないはず。

段々と先生の威圧感を押し返せるようになりたいと思った。あと、この授業にはちょっとした衝撃を受ける。
まぁ、威圧感など押し返してください。

自分でグラフの性質がみつけられないものもありましたが、説明を聞いてすごく納得することができました。
いろいろとグラフを見ながら、考えてみてください。

多項式の大事な項とかがわかった。教科書の変数に漢字を使ったりすることに賛同します。
大事なところを理解しておきましょう。

多項式関数$y=ax+b,y=ax^2+bx+c,y=ax^3+bx^2+cx+d$。イメージ感覚に問う授業だった。原点付近においてのグラフの概形を重視した。
イメージと、「原点付近を見る」という視点、とても大事です。

今まで、意味を考えずに覚えこむことが多かったですが、そのまま次へ次へ難しいところにいくとつまってしまうので、よく復習しておきます。
やはり意味を知らないと勉強する意味も勉強しがいもないですよ。

タブレット端末を使うと、考える時間が増え発見をも増えるので楽しいです。「$x=0$付近では$x$が大事」これを念頭にして考えるようにします。
タブレット使いつつ、じっくり考えていきましょう。考えることが自然を知る為の道です。

4次関数で、グラフの形を変えるパラメータは三つ。3次関数では二つ、2次関数では一つ。なのに1次関数では0ではなく一つ、不思議。高次関数のグラフでは各項の係数をうまく調節することで定数項なくても平行移動できることはびっくりでした。
不思議ですね、でも納得できましたか?

こんなに深く1次関数、2次関数3次関数について考えたことがなかったのでとても不思議に感じました。
これから出てくるいろんな関数についても、深く考えていきましょう。

平行移動とかパラメータの詳しい話が初めてちゃんと理解できた。
それはよかったです。

1次関数から4次関数までの特徴がわかった。
よく理解しておきましょう。

計算する上ではわかっていた関数の平行移動の仕方を、さらにその理屈を知ったことでより深い理解をすることができた。
理屈を知ることは大事ですよ。

出身はどちらですか?。5/7の授業は仕事のため欠席させてください。
神戸生まれです。5/7には、たまたまこの授業は最初から休みです(木曜日だけど月曜日の授業をやる日になってます)。

xが0付近のときは$x^2$より$x$の方に注目することが大事ということがわかった。
その考え方、大事です。

自然科学において数学がどのような役割をするのかが意識できたと感じました。$n$次関数について、多項式関数について、式をミクロな視点でも見ていけるようにしたい。
ミクロな(あるいは「近所のみを見る」という意味で「ローカルな」)視点というのは自然科学でとても大事な考え方なのです。

2次関数のグラフで、1次の負のパラメータを変化させると頂点が放物線を描きながら移動していくのがおもしろかった。
どうしてそうなるのか、を式からも理解してみてください。

xの冪での$x,x^2,x^3$の需要度があまり実感できなかったけど、アニメーションで動かしてみて実感できた。自然科学のための数学というものが何か、わかってきた気がする。
関数やグラフを「実感できる」形で理解していきましょう。

形を決めるパラメータという考え方が新しくてまだなれない感じがしました。
慣れて下さい。新しいことを知り、使えるようになっていかないと。

関数の性質が少しわかった。それぞれの次数の係数が何に関係しているのか知れてよかった。
この「少し」の部分は、関数の持っている情報の中で一番大事な部分なのです。

xの1次と2次の係数が関数の大まかな形を決めるということがわかった。
より細かな部分を決めようとすると、高次の項が必要になってきます。

今まで考えたこともないような内容だった。
式のそれぞれの部分とグラフの形と、結びつけて考えることは大事ですよ。

前半は眠くてあまり授業に集中できませんでした。次回はしっかり睡眠取ってどんどん質問していきたいです。
元気を出そう!

自分の勉強してきたことと照らしあわせて確認できました。
一つ一つ確認しながら進んでください。

x=0付近ではxが大事とか、最初は意味がわからなかったけど、グラフで見てみるとなんとなく言いたいことがわかった。
グラフを思い浮かべながら、イメージをつけてください。

1次関数の平行移動した時に、yにa平行移動するのとxに-1平行移動するのは同じだということに初めて気がついた。
1次関数の特殊なところです。

グラフ全体を見ていると何が起こっているのかよく分からなくても、0付近をみると初めて発見できることが多くあった。
その考え方は大事です。付近を見る、つまり「ローカル情報」を見ることで法則が見えることがよくあります。

パラメータの話が気になっていたけど、最後になっとくできてよかった。
納得できてよかったです。

グラフとアンドロイドでイメージができました。
数式だけでなくイメージで理解するようにしましょう。

平行移動へ