今日の講義の内容

 今日は、カルノーサイクルについてより詳しくやった。まず、でどういうサイクルなのかを見てもらったのち、の内容に進み、カルノーの定理の中身を説明した。最後に水飲み鳥はお尻を温めても動くことを説明したところで終了。

 内容については以上。授業中には割と活発に質問が出ました。

 次回はいよいよエントロピーについて。

受講者の感想・コメント

受講者の感想・コメント

 青字は受講者からの声、赤字は前野よりの返答です。

 主なもの、代表的なもののみについて記し、回答しています。

なんでエンジンの効率が悪いかわかった。
熱力学的に理由があるわけです。

カルノーサイクルを逆カルノーサイクルで打ち消すというやり方に感動した。
この考え方は熱力学で何度も使われます。

${Q_{\rm out}\over Q_{\rm in}}$を理想気体で計算したら全ての気体で計算したことになるのはなぜですか。
それはこのコメントシートに書くのではなく、授業中に質問すること。ちなみに授業中には説明したし、テキストにもちゃんと書いてある。

カルノーサイクルと逆カルノーサイクルの組合せは永久機関になりますか?
ならない。仕事を生み出すことは決してできない(マイナスの仕事になってしまう)ので。

効率が決っているということは、エンジンを開発することには意味がないんですか?(同様の感想幾人か)
まさか。今あるエンジンはカルノーサイクルよりもずっと効率が悪いので、カルノーサイクルの効率に近づけるという開発の方向があって、それはもちろん十分な意味があります。

エンジンの効率は想像よりずっと低いというのはどこかで聞いていたのですが、それはやはり大半が熱として放出されるからなのでしょうか。
もちろんそうです。さらにいったん運動エネルギーになっても、そのエネルギーが摩擦でまた熱になってしまったり、ということもあるのでなかなか効率は上がりません。

Kelvinの原理を使うtまえに考えて条件をつけていくというところがよく考えるなぁ、と思いました。
定理を使える状況に持っていくところが大事ですね。

授業の内容