「熱平衡状態にある物質には、1自由度あたり1/2kT のエネルギーが分配される」という法則である。k=1.38×10-23J/Kで、ボルツマン定数と呼ばれる。 たとえば単原子分子の理想気体では分子一個あ たりの持つエネルギーは3/2kTとなる(動く方向が3つあるので3倍される)。また2原子分子であれば、5/2kT となる(単原子分子の場合に比べ、2方向に回転できる)。もちろん1/2kTなどの値は平均値もしくは期待 値である。実際の原子はいろんなエネルギーを持っているが、その分布の平均がこの大きさになる。また固体分子の場合、一定点を中心に振動を行っていると考 えることができるが、その振動の位置エネルギー(1/2kx2)に対しても同様に一 つの自由度あたり1/2kTのエネルギーが分配され、全自由度は6となり、1分子あたり3kTのエネルギー を持つ。 実際に分子がこのようなエネルギーを持っていることは、比熱の測定から確認できる。上で述べたことから、二原子分子の気体の温度を1度あげると、1分子あ たり5/2kだけエネルギーが上昇する。ということは、温度1度上昇させるには5/2k× (分子数)が必要である。固体の場合は、温度を1度上昇させるには3k×(分子数)のエネルギーが必要である1。この値は、実測とだいたい一致する。 原子はさまざまな形態のエネルギーを持っている。そのさまざまな形態のエネルギー、たとえば回転のエネルギーにも並進のエネルギーにも振動の位置エネル ギーにも、等しく1/2kTずつのエネルギーが分配されているのだから、この法則が普遍的なものであろうと 考えるのは理にかなっているように思われる。 まだ統計力学は勉強してないと思うが、ここではとりあえず「等分配の法則」というものがあるということだけ知っておけばよい。しかし,なぜこんな法則が 成立するのか、雰囲気だけでもつかむために、以下のようなたとえ話で考えよう。 6個のリンゴを3人でわける分け方を考える。3人に2個ずつ、と平等にわける分け方は何種類だろうか。まず最初の一人に2個渡す方法が6C2=15 通り。次に残った2個をもう一人に渡す方法が4C2=6通り。最後の一人には残ったものを渡すしかないか ら、1通りだけ。結局「平等にわける」場合の数は90通りとなる。
A君 | B君 | C君 | 場合の数 |
6 | 0 | 0 | 1 |
5 | 1 | 0 | 6 |
4 | 2 | 0 | 15 |
4 | 1 | 1 | 30 |
3 | 3 | 0 | 20 |
3 | 2 | 1 | 60 |
2 | 2 | 2 | 90 |
腹の数 | 波長 | 波数 | 振動の様子 | ||
n=1 | 2L |
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|||
n=2 | L |
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|||
n=3 |
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|||
n=4 |
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(2.1) |
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(2.2) |
2006.1.13補足上の計算は、ベクトルである電場をスカラーのように1成分の量と扱ってしまっていること、境界条件をいいかげんに処理していること、の2点で正しくない。実際の電場の境界条件は、x=0,x=Lの壁においてはExに対しては自由端境界条件、EyとEzに 対しては固定端境界条件を置く必要がある(yやz方向の壁についても同様)。ゆえに、Exに対しては
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(2.3) |
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(2.4) |
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(2.5) |
水素 | 窒素 | アルゴン | ヘリウム | 水蒸気 | ベンゼン | |
1グラムあたりの定積比熱(J/gK) | 10.23 | 0.740 | 0.313 | 3.152 | 1.542 | 1.250 |
分子量(g/mol) | 2 | 28 | 40 | 4 | 18 | 78 |
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(2.6) |
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(2.7) |
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(2.8) |
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(2.9) |
sin nx | π
L |
x sin ny | π
L |
y |