波動論2006年度講義録

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レポートについて【重要】

 11月24日(金)までに、第2章の章末演習問題2-2を解いて、理 307の前野の部屋まで持ってきて、黒板で解いて見せてください。これは評価の一部となります。〆切を過ぎると減点します。

 注意!!:レポートを出すだけではダメです。かならず黒板で説明をして、質問を受 けること。




 今日の話は前回の続きからです。下の補足の部分はほとんど説明してません ので茶色にしておきます。


【補足】 この部分は授業では話さない可能性もあるが、その場合は 読んでおいてください。

 ここで、C′=0の場合を考察しておこう。その 場 合、
x(t)= F
m((ω0)2 − ω2)
cosωt
(2.24)
となる。この式を見ると、ω0 > ωの時、物体は外力Fcosωtと同じ振動をするが、ω0 < ωの時は外力とは逆の振動をする。
 どうしてこうなるか、振り子で実験して納得しよ う。振り子の固有振動より速く振動させたい時は図の左のように糸の先を動かすとよい。こうすることでおもりの運動は「糸の長さがl′の振り 子」と同じ動きになる。逆に振り子の固有振動よりも遅く振動させたい時は、図の右のように糸の先を動かす。この動かし方は、数式で求めた外力と振動の関係 に合致している。
 と書いたが、完璧に合致しているわけでもないので、あまりいい 例とは言えなかった。そういうわけで授業中は以下の説明に変えた。

【補足終わり】
 前回見せたアニメーション(少し改良して、特解のみを見せることができるようにしました)を見せながら、

ω0 > ωの時、物体は外力Fcosωtと同じ振動をするが、ω0 < ωの時は外力とは逆の振動をする。

ということについて、上とは違う説明を行った(こっちの方がわかりやす い)。



 ω0 > ωでは、物体の位置xと外力が同符号になっている。それが左の図で、この時、復元力(xと逆じ振動)と外力は逆を向く。
 結果として「復元力を弱くした」のと同じことである。すると当然、実際に起こる振動の周期は外力がない時より長くなる。ω
0 < ωの時はこの逆で、外力は復元力を強めるので、周期は短くなる。



以下で、最初の位置、初速度が両方とも0である場合について計算し、グラフを書いてみよう。初速度が0であることから、

dx
dt

|

t=0 
= −C′ω0sinα
(2.25)
となるので、α = nπとなる。ここではα = 0を選ぼう3。 これで最初の位置は
x(0)=C′+ F
m((ω0)2 − ω2)

(2.26)
となる。
 これも0にならねばならぬことからC′=−[F/(m((ω0)2 − ω2))] と決まる。これで
x(t) = F
m((ω0)2 − ω2)
(cosωt−cosω0 t)
(2.27)
という解になるので、cosで表される二つの振動(各々の角振動数がω,ω0)の差ということになる。

 上のグラフはω = 1.1ω0,ω = 1.2ω0,ω = 1.3ω0の3 つの場合について(2.27)の形で表される強制振動の様子をグラフにしたものである。振動数の違う二つの 振動の和(差)なので、いわゆる「うなり」を生じて、振幅が時間的に変化している。振幅が増加している時、強制力はうまく物体にエネルギーを与えるように (つまり、物体の速度の方向と同じ方向に力が働き、仕事がプラスになるように)働いている。ところが、強制力の振動数と固有振動が少しずれているため、こ の状態はいつまでも続かず、やがて強制力がエネルギーを減ずるように(つまり、物体の速度と逆向きに力が働いて仕事がマイナスになるように)働きはじめ、 振幅が小さくなるのである。

 振動数の差が小さいと、うなりの周期が長くなるため、それだけ振幅が大き く成長する。振動数の差が大きいと、短い周期でうなるため、結果として振幅が成長するまえに減衰してしまい、大きな振幅が得られない。
  例によって複素化してこの振幅の増減の様子を計算する。 ω = Ω+∆ω,ω0=Ω−∆ωというふうに、ωとω0の平均をΩ、平均からのずれを∆ωとして計算する と、
eiωt−e0 t = eiΩt(ei∆ωt−e−i∆ωt) = 2ieiΩt sin∆ωt
(2.28)
となるので、角振動数Ωの振動が、振幅が2[F/(m((ω0)2 − ω2))]sin∆ωt のように時間的に変動しつつ、振動していると考えてもよい。
  最大振幅は2[F/(m((ω0)2−ω2))]で与えられるので、ωがω0に 近いほど大きい。
  ここで「ω = ω0になってしまったらどうなるのだろう?」と心配する人もいるかもしれないので、この式で∆ω→0の極限を取っ てみよう。
0)2−ω2=(ω0−ω)(ω0+ω) = 2∆ω×2Ω = 4∆ωΩ
(2.29)
となるので、
2 F
m((ω0)2 − ω2)
sin∆ωt = F
2m∆ωΩ
sin∆ωt = Ft
2mΩ

sin∆ωt
∆ωt

(2.30)
と書ける。


  ここで、limx→0[sinx/x]=1を使えば、上の式の∆ω→0での極限は[Ft/2mΩ]とわかる。つまり、振幅は時間に 比例して増えていく。このまま続くとt→∞で振幅も∞となってしまうが、現実にはそうはいかない。振幅が∞になったら、ここまでの計算では無視していた抵 抗力は無視できなくなる4し、そもそ もF=−kxで表される復元力がどんな範囲でも働くとは考えられない(ばねはのびすぎたら切れるし、振り子は振れすぎるとsinθ ≅ θの近似から外れる)。
  共振・共鳴は、いろんなスケールの物理現象において見られる。子供がブランコをこぐことによって振れ幅を大きくしていくのも共振の一種であるし、原子レベ ルでも共振現象は現れる。たとえば物質に電磁波をあてると、特定の振動数をあてた時に限ってその電磁波のエネルギーが大きく吸収される、というようなこと が起こる。これはその物質の固有振動数と電磁波の振動数が近いために共振が起こり、結果として電磁波のエネルギーが原子の振動に効率よく変化するからであ る。

【補足】 この部分は授業では話さない可能性もあるが、その場合は 読んでおいてください。

 共振が電磁波に対して使われている例を紹介しよう。テレビ・ラジオなどのチューナーである。この場合振動しているのは図のような電気回路 (LC回路と呼ば れる)の中の電流である。
  外部に電磁波などがない場合、図に書いたような電圧降下の式から、
L dI
dt
+ Q
C
=0
(2.31)
という式が成立する。いっぽう、コンデンサにたまっている電荷と流れている電流の間には

dQ
dt
=I
(2.32)

単振動の場合 LC回路の場合
変位 x Q
変位の変化率 [dx/dt] I=[dQ/dt]
その変化率 [(d2 x)/(dt2)] [dI/dt]=[(d2 Q)/(dt2)]
慣性を司るパラメータ m L
復元力を司るパラメータ k 1/C

方程式

m[(d2 x)/dt2]=−kx

L[(d2Q)/(dt2)] = −Q/C
角振動数 √{[k/m]} [1/√[LC]]
上の方程式の中でdt2の2が抜けているところがあ りました。
が成立するので、 L[(d2Q)/(dt2)]=−Q/Cと いう方程式が成立することがわかる。これは、単振動の方程式とよく似ている。
  単振動とLC回路の対応を見ると、上のような表ができる。単振動の変位xにあたるのが電荷Qであり、速度は電荷の移動で ある電流Iに、加速度は電流の時間微分[dI/dt]に対応する。
 単振動の場合の質量mに対応するのが自己インダクタンスLになっているが、これは電磁誘導の「変化を妨げる向きに誘導 起電力が発生する」という性質から来ている。質量は「慣性」を表す。慣性とはまさに「変化を妨げる作用である」。一方、復元力を表すばね定数kに対応する のはコンデンサの静電容量の逆数1/Cである。コンデンサは放電してQ=0になろうとするから、復元力と同 様、「平衡点に向かおうとする作用」を持つ。力kxに対応するのが電圧Q/Cなので、kと1/Cが 対応するのである。したがって、この電気振動の角振動数は[1/√[LC]]となる。
 外部から電磁波(電場と磁場の波)がやってくると、その振動する電場と磁場が電気回路の中に振動を起こそうとする。こ れが強制振動のFcosωtと同様の作用をもたらす。外部電場の角振動数ωと電気回路自身の固有角振動数[1/√[LC]]が近いと、共振が起こり大きな 電流が回路に流れる、という仕組みである。テレビやラジオは、たくさんの放送局の電波の中から、望みの放送局の電波をこの共振作用によって取りだしている5


 どんどんラジオに電流流れ続けるんですか?
 そりゃ無理です。上の回路には書いてませんが、実際の回路には必然的に抵 抗というものがあって、抵抗でジュール熱の形でエネルギーは逃げていきます。だから、完全な共振が起こってもいくらでも電流が流れるというわけにはいかな いのです。
 (授業中言い忘れていたが、回路が電磁波を発生することによるロスもあ る)。

【補足終わり】

共振によって起こった事故

 1850年、フランスで吊り橋の上を兵隊500人が行進した時、吊り橋の振動の固有振動と兵隊の行進の歩調がそろってしまったために吊り橋が大きく振動 して橋が落ちた、という事故があった。以来、「吊り橋の上で足並みを揃えるな」という立て札が立てられたと言う。
建築においては共振現象は問題とされており、たとえば地震に強い建物を造るために、建物の固有振動数が地震の振動数と一致しないように工夫したりする。

 固有振動数って物体に一つですか?
 物体のこの部分が振動する時はこれだけ、この部分が振動する時はこれだ け、というふうにいろいろあることもあります。
 2倍振動とか基準振動とか言うのは?
 ああそうか。基準振動、2倍振動、3倍振動・・・の場合は、同じ物体の同 じ部分が違う振動数で振動しますね。それも固有振動のうちです。

【補足】 この部分は授業では話さない可能性もあるが、その場合は 読んでおいてください。←やりませんでした。

2.3   減衰がある場合の強制振動

2.1節と2.2節の考え方を一つの系に適用して みよう。解くべき運動方程式は
m d2
dt2
x(t) = − k x(t) −K d
dt
x(t) +F eiωt
(2.33)
である(例によって、実際に解として採用するのは実数部分のみ)。
この方程式をここまで行った手順と同様にして解いてみ る。まず特解を探す。x(t)=Aeiωtと おいて、
−ω2 mA eiωt = − kAeiωt −iωK A eiωt+F eiωt
(2.34)
という式をつくる。この式の両辺はeiωtという共通因数を持つ6ので、それで割って、
−ω2 mA = − kA−iωK A +F
(2.35)
となって、A=[F/(k+iωK−mω2)]として、
X(t)= F
k+iωK−mω2
eiωt
(2.36)
が特解となる。x(t)=y(t)+X(t)とおくと、y(t)の満たすべき方程式は同次方程式
m d2
dt2
y(t) = − k y(t) −K d
dt
y(t)
(2.37)
であり、これは減衰振動(または過減衰、臨界減衰)の解を持つ。ここでは減衰振動が起こる条件だったとして、
y(t) = C e−[K/2m]tei([(√[(4mk−K2)])/2m]t+α)
(2.38)
を解としよう。結局非同次方程式の一般解は
x(t) = C e−[K/2m]tei([(√[(4mk−K2)])/2m]t+α)+ F
k+iωK−mω2
eiωt
(2.39)
となる。第一項(同次方程式の解の項)はt→ ∞で減衰して0となるので、時間が経つと非同次方程式の特解である、[F/(k+iωK−mω2)]eiωtの 部分のみが残る。
ここで、この式ではω = ω0で あっても振幅が発散したりしないことに注意しよう。その場合は k=mω2であるので、解は
x(t) = C e−[K/2m]tei([(√[(4mk−K2)])/2m]t+α)+ F
iωK
eiωt
(2.40)
となる。Kがあるおかげで発散は起きず、最大でも振幅は[F/ωK]にとどまる。

【補足終わり】

2.4  章末演習問題

[演習問題2-1]

左の図で示される電気回路について、
  1. 電位差に関する方程式を立て、それが抵抗力が存在する場合の強制振動と同じ方程式になることを確認せよ。
  2. 方程式を解け。また、減衰振動・臨界減衰・過減衰が起こる条件を求めよ。
  3. t=0でI=0,Q=Q0という初期条件を与えた場合の解を求め、t−Qのグラフの概形を書け。

[演習問題2-2]←この問題がレポート問題。


天井からばね(ばね定数k、自然長lで質量は無視できる)をつるし、下端に質量mのおもりをつりさげたところ、ある位置に静止していた。地 震がきて、天井が上下方向にAcosωtで表現される単振動をはじめたとする。この時、おもりはどのような運動をするか。地震がきてなかった時の天井の位 置をx=0として、下向きにx軸を取って運動方程式を立てて、解を求めよ。

[演習問題2-3] (2.36)は複素数で表現されている。実数部分を取り出せ。

第3章 連結した物体の振動

 ここまでは1個の物体の振動を扱った。波動とは、振動が空間を伝わっていく現象である。そこでこの章では、まず2個、3個と数えられる程度の物体が連結 されて振動する場合を考える。この数を増やしていくことで「波動」へとつなげていこう。
 この章で学ぶ重要なことは「モード」の概念である。複雑な物体の振動を「モード」に分解することで、単振動の集まりとして考えることができるようにな る。
この章で学ぶ大事なこと

3.1  2物体の連成振動

 図のように、3本のバネ(全て自然長Lでバネ定数k)と2物体(どちらも質量m)を水平に連結して、振動させるとする。左のおもりがつりあいの位置から x1、右のおもりがつりあいの位置からx2ずれた位置にあるとする。この時、中央のバネはx1−x2だ け縮む(x2−x1だけ伸びる、と言っても同じ)。運動方程式を書いてみると、

m d2 x1
dt2

=
−k x1 + k(x2−x1)

(3.1)

m d2 x2
dt2

=
−k x2 − k(x2−x1)

(3.2)
となる。少し整理すると、

m d2 x1
dt2

=
−2k x1 + kx2

(3.3)

m d2 x2
dt2

=
k x1 − 2kx2

(3.4)
となる。

3.1.1  解の形を予想して解く

 この方程式を解く方法はいろいろあるが、まずは解の形を予想する方向で考えてみよう。せっかく第1章で複素数を使って振動を考える方法を学んだので、x1=A1 eiωt,x2=A2 eiωtとおいてみよう。

−mω2 A1
=
−2k A1 + kA2

(3.5)

−mω2 A2
=
k A1 − 2kA2

(3.6)
この方程式はA1,A2に関して1次式なので、A1,A2を 両方求めることは絶対にできない。なぜなら、一つこの方程式の解となるA1,A2を見つけたとすれば、A1→ αA1,A2→ αA2のように双方をα倍したとしてもこの方程式は成立するからで ある。よってA1,A2各々は確定しないが、比[(A2)/(A1)] ならば求めることができる7
 この上の式を解くと、

A2
A1
= 2k−m ω2
k

(3.7)
となるし、下の式からは

A2
A1
= k
2k−mω2

(3.8)
となる。この二つが両立することから、[(A2)/(A1)]と、その逆数は等しいということになる。自分 自身の逆数と等しい数は1か−1しかない8の で、

A1
A2
= 2k−mω2
k
=±1
(3.9)
ということがわかる。これを解いてωを求めると、

±k=
2k−mω2
2=
2k



ω =
±  

(2


1)
k
m
 


(3.10)
となる。(3.9)の複号に応じて二つの解が出てきたので、複号の上をとってω1=√{[k/m]}、 下をとってω2=√{[3k/m]}としよう。つまり、ω = ±ω1,±ω2で都 合4つの解を持つ(つまり、未定のパラメータ4つ。二つの変数x1,x2に対する二階微分方程式なので、こ れで勘定は合う)。
  とりあえず、二つの解を明示しよう。複号の上をとる解ではA1=A2であるから、x1=x2=C1 e1 tとなる。複号の下をとる解では、A1=−A2で あるから、x1=−x2=C2e2tと なる。元々の方程式は線形なので、この二つを重ね合わせた

x1=
C1 e1t+C2 e2t
x2=
C1 e1t−C2 e2t

(3.11)
が解となる。C1,C2は一般に複素数である。複素数を使って表現しているが、実際のx1,x2は 実数なので、この式の実数部分を取ったものがほんとうの解であることは言うまでもない。と同時に、「どうせ後で実数部分だけを取るのだから」という意味 で、e−iωtの形の解は考える必要がない。これで一般解が得られた(この書き方だとパラメータは複素数のC1,C2二 つで、実数で数えれば四つ)。

 例によって連成振動のアニ メーションがあるので、それをみてもらって今日のところは終了。来週、また別の解き方でこの式を解いていきます。
   

Footnotes:

3実はここでα = πと選んだとしても、最終結果は同じ。
4抵抗力を無視しない 場合の計算は後で述べる。
5実際の回路には抵抗 Rを入っているので、節での現象に近い。
6くどいようだが、こ うやって共通因数eiωtで割れる形になったのは複素表示を使ったおかげ。
7連立方程式2本なの で、2つの値が決まる。A1,A2の両方が求められない代わりに、ωの値が決まるのである。
8x=1/xの 解はx=±1。


学生の感想・コメントから

 固有振動数以外でも共鳴を起こすことはあるんですか?
 固有振動数に近い振動数でないと起きません。ただし、固有振動の2倍の振 動数とかで揺らすと、2倍振動が起こって共鳴することはあります。その場合は振動のパターンが変わってます。

 橋が落ちたという話を聞いて共振ってすごいなと感じた(多数)。
 人間の足で与える程度のエネルギーも、共振を使うと橋を破壊するほどため こめるということです。

 建物を壊したい時は共振させるといいのでは?
 最近の建物は簡単に共振しないように設計されているんですよ。

 コイルの式が意味としては単振動と同じとは、びっくりした(多数)。
 物理の方程式って、いろいろあるようで、実は調べてみると同じものがたく さん出てきてたりするのです。

 2物体の振動って前に行列式で解いたことがあるのですが、今回のも行列で解けますか?(複 数)
 来週その辺の話をやります。

 2物体じゃなくて2N個ぐらいの物体になっても、行列で解けますか?
 解けますよ。計算はもちろん難しくなるけど。

 朝一はつらい・・・(複数)
 朝といっても8:30。しっかり目を覚まそう。

 だんだん微分方程式の解き方に慣れてきた(複数)。
 そうそう、そうやってどんどん解くことで慣れていきましょう。

 光の共鳴というのはあるんですか?
 たとえばある原子は、特定の振動数の光(or 電磁波)をよく反射したりしますが、これは一種の共鳴です。このおかげで物体に「色」がついたりします。また、共鳴の仕方で原子の性質を調べることができ るんですよ。

 共鳴・共振で発電はできないのですか?
 共鳴というのはあくまで、外から来たエネルギーを効果的にとらえるという で、エネルギーを生み出しているわけではないので、発電とはまた違いますね。

 共振を使うと無限にエネルギーが得られそうですが、、、、不可能ですよね。
 もちろん不可能です。共振というのはやってきた振動のエネルギーを効果的 にため込むことであって、エネルギーは外からきた分だけしかたまりませんから、無限エネルギーは当然ですが、不可能です。

 そういえば昔ラジオ作った時にこんなの(と、可変コンデンサの絵が描いてあった)あった なぁ。なつかしい。
 そのコンデンサの静電容量Cを変化させることで、どの放送局の電波と共振 するかを決めるわけです。

 テレビやラジオの音量を大きくしたり小さくしたりすることも共振と同じ理由なんでしょうか?
 ラジオのボリュームなどの音量はトランジスタなどによる増幅(共振とはま た別)で調整します。
 ラジオで音を伝える時、振動数が変わることで音が大きくなったり小さく なったりするという仕組みを使うことはあります。

 先生は物理のことなら何でも解ってしまうんですか?
 まさか! 私も知らないことたくさんありますよ。たとえば実験のことはほ とんどわかりません。

 

 



File translated from TEX by TTHgold, version 3.63.
On 13 Nov 2006, 10:55.