教官名 | 教官研究室 | 備考(実験室など) |
共通教育棟4-207 | 極低温センター | |
理203 |
固体物性(NMR物性)
磁性体・超伝導体・分子結晶等の固体を量子論に基づいたミクロの立場から核磁気共鳴(NMR)や核四重極共鳴(NQR)等の磁気共鳴的手段で研究している。
これまでの研究テーマ
1)修士課程では,金属間化合物(YCo3系やYCo2系など)の磁気的性質を明らかにするために,超伝導マグネットを用いたホームメイド高磁場NMR装置によって,超微細磁場(磁気モーメント),ナイトシフト,核スピンの緩和時間,等の測定を行っている。
2)卒業研究としては,金属系のNMRをテーマとして研究を行い,その過程で固体物性の基礎知識を身に付けさせている。
テキストは学生のレベルに合わせて,固体物理,磁気共鳴,エレクトロニクス,コンピュータ等の基礎が修得できるように配慮して決めている。
本研究室では,電磁波の磁気的性質を利用して,物質に磁気共鳴吸収をおこさせる核磁気共鳴(NMR)や核四重極共鳴(NQR)を用いて,固体物性(主に,磁性体・超伝導体・分子結晶等の固体物性)を量子論に基づきミクロの立場から研究している。研究の性質から液体ヘリウム・液体窒素を使用した低温での実験が主になるので極低温センターを中心にして研究を行っている。2005年度は院生1人(修士2年1人),学部4年5人が所属し,それぞれのテーマに基づいて研究している。実験研究では物理的な基礎知識ばかりではなく電子回路の製作や機械工作,コンピュータープログラミングも行うが3年までに身につけた物理的な思考法ができていれば十分対応できる。
大学での学習は,暗記を中心とした学習ではなく「これはなぜそうなるのだろうか」というような疑問を大切にし,物事をいろいろな面から眺めて問題の本質を明らかにしてことが重要になっていく。このような視点で物事を眺めるには物理的な思考方法がたいへん役に立つ。この点からも物理を大いに学ぶことを勧める。