| 座標 | 運動量 | エネルギー | 力学変数 | 方程式 | 極値を取るもの | |||||||||||||||
| 古典 | x(t) | p(t) | H | x(t),p(t) |
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| 量子 | < x > | < −i [∂/∂x] > | < H > | ψ(x,t) |
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| (9.12) |
[∂/∂x]は時間変化せず、波動関数ψ(→x,t)が変化することによってその期待値が変化していく。
[∂/∂t]ψ = Hψと略記したが、もちろんこのHは古典力学におけるハミルトニアンH(x(t),p(t))ではなく、p→ −i
[∂/∂x]という置き換えを行った後の量子力学的ハミルトニアンH(x,−i
[∂/∂x])である。
古典力学において「物質の位置がxで運動量がpで」というふうに考えて計算していったが、量
子力学の観点に立つと、このような計算はある意味「幻想」である。波動関数というのは常にある程度の拡がりを持つから「物質の位置」などというものは「だ
いたいこのあたり」というふうにしか指定できない。ただたいていの場合、我々の行う観測の観測誤差の方が波動関数の拡がりよりも大きいので、この拡がりは
問題にならない。しかし、状況によっては、波動関数の拡がりというものが物理現象に目に見える形で入ってくるのである。
[∂/∂t]ψ = Hψと、シュレーディンガー方程式の複素共役である−i
[∂/∂t]ψ*=(Hψ)*を使いつつ計算を行うと、
| (9.13) |
| (9.14) |
| (9.15) |
[∂/∂x]のような微分演算子であるからである。
以後の計算で、xH−Hxのような演算子の順番を変えて引き算したものがよく出てくる。そこでこれを
| (9.16) |
| (9.17) |
| (9.18) |
| (9.19) |
| (9.20) |
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| (9.21) |
| (9.22) |
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| (9.23) |
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[∂/∂x]
2)/2m][(∂2)/(∂x2)]+V(x)
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がもっとも重要な式といえる。この式の重要性は、量子力学をある程度勉強していくうちに実感していくだろう。
[f(x,p), g(x,p)]= |
∂f ∂x |
[x,p] |
∂g ∂p |
+ |
∂f ∂p |
[p,x] |
∂g ∂p |
は不確定性関係と何か関係があるんですか?