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(9.50) |
電流が流れている導線から少し離れたところに静止した電子がいる。導線には流れている自由電子(−電荷)がいるが、 静止している金属イオン(+電荷)もいて、全体として電荷は中和している。ゆえに導線のまわりに電場はない。電流があるから磁場はあるが、磁場は止まって いる電子に力を及ぼすことはない。よってこの電子は力を受けない。 ここで、流れている電子と同じ速度で移動しながらこの現象を見たとしよう。電子は止まってしまうが、金属イオンは逆に動き出すので、やはり電流は流れて いる。故に磁場はやはり発生している。今度は外においてある電子は動いている。磁場中を動く電子は力を受けるので、この立場で考えると電子には力が働く。 さて、はたして電子に力は発生するのか、しないのか??電線の中の電子の動く速度はけっこうゆっくり(歩く速度より遅いぐらい)なので、この実験は実際にやることができるが、もちろん、電子は動かない。見る人 の立場によって結果が変わるはずはない。 相対論を知っていると、この謎には下の図のような答を出すことができる。すでに電磁場のローレンツ変換を求めておいたので、それを見てもらうとわかると思 うが、導線に対して動く人から見ると、導線に対して止まっている人には見えない電場が見えるのである。