琉球大学理学部物質地球科学科物理系による
出前講座・公開授業
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目次

小中学校向け

県内の小学生向けに出前実験をやってます。詳細はこちらへ

高等学校向け

当物理系では、沖縄県下の高等学校の生徒向けに、以下のような出前講座、公開授業を提供する用意をしております。

2008年度は公開講座「物理の魅力を教えます2008・挑戦!自然のミステリー」を開催しました。

2009年度は公開講座「物理の魅力を教えます2009・ノーベル賞で語る現代物理学」を開催しました。

これら公開講座の内容を、各高等学校への出前する講座も行っています。下記連絡先まで、御相談ください。

(実験材料費、謝金などは不要です)

サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト

2009年度「超伝導で実感する電磁場」に引き続き、2010年度も、サイエンス・パートナーシップ・プロジェクトの一つとして、物理系の「磁力線を体感して学ぶ電磁気」が採択されました。中学校・高等学校にて、超伝導を初めとする電磁気実験の講座を行います。

サイエンス・パートナーシップ・プロジェクトのページへ

本プランの趣旨と展開状況

 琉球大学理学部物理系では、県内の児童・生徒に科学の楽しさを知り、理科に親しみを持ってもらいたいという願いのもと、昨年度より県内の小中高校に積極的に出前授業を行ってきました。

 昨年度のSPPに採択された講座「超伝導で実感する電磁場」においては超伝導状態という現象を利用して電磁誘導などの物理を実感し理解してもらうことを目標にしました。超伝導状態は液体窒素を使った低温が必要であり、また超伝導状態になる物質は一般には多く出まわってはおらず、中学高校の正規の授業で利用されることは稀です。単に珍しいだけではなく、超伝導状態になっている物質に磁場をトラップさせる(ピン止め現象)ことにより、磁力線の存在を手で感じ取ることができるという大きな利点があります。通常の中高の授業ではなかなか供給できないこの体験を中高校生に与えたいと考えています。

 理科そして物理は本来、さまざまな現象を不思議だと思い、「なぜ?」とその背後にある法則に思いを馳せるところから始まります。この講座では超伝導をはじめとする不思議(に思える現象)を見せます。不思議だという気持ちを持つことがまず大事ですが、単に不思議だと思うだけではなく、各々の現象の背後には観察と実験から導かれる物理法則がちゃんとあることを、生徒自身が気づいていけるような講座としたいと考えています。

 現在、沖縄近辺の離島の中学校・高校での実施を検討している他、本島内の中学校・高校での講座実施も企画中です。実施連携先は現在も募集中です。

講座の狙い:(科学技術振興機構に提出したものより抜粋)

 電場や磁場、あるいはこれを表現する電気力線・磁力線などは電磁気学の学習の中で会得せねばならない重要な概念ですが、目で見ることはできません。本講座型学習プランでは、琉球大学理学部物理系の所持する実験材料や実験装置を使って、磁力線の出す力を実際に自分の手で感じてもらい、高校での物理学習において「物理現象を実感して理解する」ことができるようにサポートすることを目指します。

 この目標のため、強力な磁石であるネオジム磁石を使った実験、超伝導体を使った磁気浮上の実験などを実際に生徒に行ってもらいます。また、実験だけではなく、琉球大学で授業に利用しているコンピュータシミュレーションなどを使ってグラフィカルに磁力線などの物理現象を理解できるように努めます。

 超伝導現象は高校生ではなかなか見ることのできないものですが、磁気浮上している超伝導体は、見た目が魔法のように不思議で目を惹くだけでなく、磁力線の存在を自分の目と手で実感することができる現象です。このような現象を見ることで、自然現象の不思議さに素直な感動を覚え、さらにその理由を解明していく物理学の姿を伝えて、今後の勉学に対する刺激とすることも目標の一つとします。

 もう一つの目標として、離島の高等学校等への出張講座を行うことがあります。沖縄県の理系の大学は琉球大学のみで、県内高校生が大学での物理・科学研究に触れる機会がそもそも少ないのですが、石垣島・宮古島など県内の離島はさらにその傾向が強いので、離島の児童・生徒に最新科学の成果に触れる機会を作りたいと考えています。

実際に見せて考えてもらう超伝導現象の動画ファイルがあります。

SPP(2009年度・2010年度)の活動記録

2009.10.5〜7 宮古島の宮古高等学校、佐良浜中学校、久松中学校、狩俣中学校にて、講座を行いました。宮古高校での様子はSPP2009宮古高校にまとめています。

2009.10.20 与論島の与論高等学校にて講座を行いました。

2010.10.4〜5 久米島の仲里中学校、久米島中学校、久米島西中学校、久米島高校にて、サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト「磁力線を体感して学ぶ電磁気」の講座として、液体窒素および超伝導をはじめとする磁石・電磁誘導など磁気現象の実験を行いました。

2010.10.27〜28 石垣島の八重山高校および八重山商工高校にて、サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト「磁力線を体感して学ぶ電磁気」の講座として、液体窒素および超伝導をはじめとする磁石・電磁誘導など磁気現象の実験を行いました。

各高等学校への出前授業実績

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↑大島高校での講演の様子。

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↑那覇国際での出前授業の風景。机の上にある箔検電器を使って、光電効果を実演しました。

過去の出前授業の記録

2010.11.18 具志川高校にて、液体窒素および超伝導の実験およびブラックホールのCGの紹介を行いました。

2010.10.28 八重山商工高校にて、サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト「磁力線を体感して学ぶ電磁気」の講座として、液体窒素および超伝導の実験を行いました。

2010.10.27 八重山高校にて、サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト「磁力線を体感して学ぶ電磁気」の講座として、超伝導をはじめとする磁石・電磁誘導など磁気現象の実験を行いました。

2010.10.5 久米島高校にて、サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト「磁力線を体感して学ぶ電磁気」の講座として、超伝導をはじめとする磁石・電磁誘導など磁気現象の実験を行いました。

2010.9.15 与勝高校2年生向けに液体窒素と超伝導の実験をしました。

2010.6.30 知念高校3年生の皆さんに琉大まで来ていただいて、超伝導の実験などを見てもらいました。


各高校の先生方へ

日時、時間、また内容についてのリクエストなど、相談に応じます。ご不明の点などは

物理系准教授・前野昌弘(電子メールmaeno@sci.u-ryukyu.ac.jp、電話098-895-8524)

までお問い合わせください。


出前講座

琉大の教員が各高等学校に出向いて行う講座です。

液体窒素で極低温を経験する

 マイナス196度の液体窒素を使って低温の世界を体験します。また、超伝導による磁気浮上現象なども見せます。

金属の個性を探る −金属の顔−      

(担当教員:眞榮平孝裕)
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 金は黄金色、銀は銀色というように、すべての金属はそれぞれ特徴的な色をもっています。電流の流れ易さ、溶け易さ、硬さや強さなどは金属ごとに違います。私たちは日常生活で金属の個性を利用しています。この金属の個性を決めているものが、フェルミ面と呼ばれるもので、「金属の顔」とも呼ばれています。金属の個性を決めている個性豊かな「金属の顔(フェルミ面)」を紹介します。

物理における対称性とその破れ(2008年ノーベル物理学賞に関して)

(担当教員:前野昌弘)

2008年のノーベル物理学賞は、南部・小林・益川の3先生に贈られました。賞の対象となった研究は、素粒子物理における対称性とその破れについてという点で共通しています。物理における対称性とその破れを、実例を見せながら話します。

ブラックホールの風景〜CGで見る相対性理論

(担当教員:前野昌弘)
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ブラックホールは、燃え尽きた恒星がぎゅっと収縮するとできると言われています。

ブラックホールの持つもの凄い重力は、光すら曲げてしまいます。そのため、ブラックホールがあると付近のものはゆがんで見えることになります。右の図は、土星の前にブラックホールがある場合に、土星がどのように見えるかをCG(コンピュータグラフィックス)で表現したものです。

どうしてブラックホールは光を曲げるのでしょう?―どんなふうに曲げるのでしょう?

CGを使って、ブラックホールの世界を覗いてみましょう。

高校生にもわかる相対性理論入門       

(担当教員:前野昌弘)
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 この講座では、数式は一切使わずにコンピュータによるアニメーション・シミュレーションプログラムを使いながら、高校生にもわかるように相対性理論の基礎を解説します。さらに相対性理論を応用したタイムマシンの可能性など、現代物理を超えた世界の可能性についても話します。

物性物理学入門

(担当教員:與儀護)

 超伝導,磁性,極低温に関連した講義と液体窒素を用いたデモンストレーションを行い,物性物理学の面白さを伝えたい。


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