物理の魅力を教えます2008
望遠鏡による宇宙の観測
天体望遠鏡の種類
  • 電波望遠鏡
  • 電波望遠鏡(radio telescope)とは、可視光線を集光して天体を観測する一般の光学望遠鏡に対して、 電波を収束させて天体を観測する装置の総称。これを専門に用いる観測では電波天文学という分野があります。
    →主な電波望遠鏡

  • 赤外線望遠鏡
  • 地上では、可視光を観測する普通の望遠鏡で赤外線の観測も行います。
    しかし、波長2.5μm(マイクロメートル)を超える赤外線では、望遠鏡本体や周辺装置の熱雑音(熱放射)の影響が大きいため、雑音を軽減する工夫が必要となります。
    波長5-100μmの中間赤外線や遠赤外線の観測には天文衛星が必要です。
    赤外線望遠鏡では、光の通り道に赤外線に反応する素子を並べて、入ってくる赤外線の強弱を観測します。
    →主な赤外線望遠鏡

  • 光学望遠鏡
  • 光学望遠鏡は、その光学系の原理によって大きく反射式・屈折式・カタディオプトリック式の3種類に分類されます。 また望遠鏡を載せる架台の違いによって、赤道儀式と経緯台式に分かれます。

  • X線望遠鏡
  • X線を観測するには大気の外側(高度50km〜)に行く必要があります。
    そのため人工衛星やロケット、気球などにX線望遠鏡と検出器を載せて観測することになります。
    X線は非常にエネルギーが高い光であるため、密度の高い物質(金やプラチナなど)をつけた反射鏡にすれすれの角度(0.1〜0.5°)で入射させることによって反射させ、検出器面上に光を集め像を結んでいます。
    X線望遠鏡を搭載した人工衛星を人工衛星のページで紹介しています。

  • ガンマ(γ)線望遠鏡
  • ガンマ線望遠鏡では、各種の素粒子を検出する方法と同様にガンマ線で電離した粒子を検知する方法がとられています。
    X線やガンマ線は地球の大気で吸収されるため、観測には望遠鏡を搭載した人工衛星を大気圏外に打ち上げる必要があります。
    ガンマ線望遠鏡を搭載した人工衛星を人工衛星のページで紹介しています。