今後の予定

★令和元年9月26日(木) 15時0分〜

場 所: 理学部A313教室

講演者: 筒井 泉(高エネルギー加速器研究機構 素粒子原子核研究所)

講演題名: 弱値と弱測定:新しい量子物理量の物理的意味とその精密測定への応用

講演概要:

アハロノフらによって30年前に提議された新たな量子力学の物理量概念としての「弱値(Weak Value)」が、近年、2つの理由から注目されるようになってきている。その一つは、状態の選択により「弱値」の増幅が可能となることから、これを物理量の精密測定に利用できることが明らかになったことである。もう一つは、実数値である通常の物理量の測定値と異なり、「弱値」は複素数値を取ることができることから、この自由度を通して、従来から知られた量子力学のパラドックスへの新しい視点が得られることである。この講演では、これら基礎と応用の両面から、量子力学における「弱値」の本質と意義について説明を行う。


過去の談話会

★令和元年7月5日(金) 16時20分〜

場 所: 理学部A313教室

講演者: 宇賀神知紀(OIST)

講演題名: 量子重力理論と量子情報理論について

講演概要:

矛盾の無い重力の量子論(量子重力理論)を構成することは、現代理論物理学の中心的な課題の一つである。この研究の過程で、量子重力理論が情報理論と密接なかかわりを持つことが明らかになってきた。その発端となったのは、ブラックホールがその事象の地平面の面積に比例する熱力学的エントロピーを持っていることの発見である。この発見は、有限の領域上で定義された量子重力理論が、この領域の境界における重力を含まない量子論と等価になるというホログラフィー原理に昇華された。また近年その具体例であるAdS/CFT対応が発見され、活発に議論されている。さらAdS/CFT対応において量子情報理論的な概念が中心的な役割を担っていることが明らかになってきた。 本公演では、量子重力理論においてどのように量子情報理論的な概念が組み込まれているのかについて、その現状と今後の展望について解説する。



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